Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
高瀬 和之
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.631 - 639, 2000/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉の真空境界破断(LOVA)時に起こる熱流動挙動、例えば容器内への空気侵入、放射化ダストの飛散、温度差に起因する置換流等を高精度で予測するための数値解析コードの開発を行っている。本コードの基礎方程式群は圧縮性流体の式、状態方程式、微小粒子の運動方程式、置換質量計算式等から構成される。本報は、開発中のLOVA事象解析コードを用いて行った解析結果を示す。破断位置及び破断面積をパラメータとして行ったLOVA発生後の真空容器内の平均圧力計算値と時間の関係は、LOVA予備試験結果と10%以内の誤差で良く一致し、本コードが核融合実験炉の安全設計上十分な予測精度を有していることを確認した。また、本研究によって減圧下におけるダストの飛散挙動や置換流によるダストの移行挙動の予測が初めて可能になった。現在は真球状のダスト形状を仮定しているが、今後はダスト条件(密度、サイズ等)をパラメータとした解析が行えるようにコードを改良する考えである。
高瀬 和之; 功刀 資彰*; 関 泰; 秋本 肇
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.527 - 535, 2000/03
被引用回数:11 パーセンタイル:34.99(Physics, Fluids & Plasmas)国際熱核融合実験炉(ITER)の熱流動安全性研究として、真空容器内冷却材侵入事象(ICE)及び真空境界破断事象(LOVA)下における伝熱流動特性をICE/LOVA予備実験装置を使って明らかにした。ICE予備実験では、冷却材侵入後の圧力上昇速度と温度の関係を把握するとともに、水蒸気凝縮の促進によって圧力上昇を抑制できることを原理的に実証した。一方、LOVA実験では、真空破断後に真空容器内が真空から大気圧になるまでの時間と破断面積の関係を実験的に把握した。また、破断口部に発生する置換流の定量測定結果を基に置換流に同伴される放射化ダクトの飛散分布を予測した。これらICE/LOVA予備実験の成果は核融合実験炉用熱流動安全性評価解析コードの検証に利用された。さらに、ITER工学設計活動の延長期間中に行う計画であるICE/LOVA統合試験の概要、試験項目及び試験スケジュールを示した。本試験の目的は、核融合実験炉における熱流動安全性の考え方の妥当性やICE/LOVA事象下でのシステム安全系の総合性能を実証し、核融合実験炉の安全評価に備えることである。
高瀬 和之
日本機械学会2000年度年次大会講演論文集, 1, p.607 - 608, 2000/00
核融合炉で真空境界が破断するような異常事象はLOVA事象と呼ばれる。LOVAが発生すると、まず破断部分から真空容器内部に空気が侵入し、次に真空容器内外の圧力が均圧した後に破断部分に温度差に起因する置換流が形成され、この置換流に同伴されて放射化したダストやトリチウムの微粒子が容器外部に流出する。このような熱流動現象を核融合炉条件下で実験的に把握することは容易ではない。そこで著者は、LOVA下における空気侵入挙動、置換流挙動及び放射化ダストの飛散挙動を定量的に予測するための解析コードの開発を行っている。本報は開発中であるLOVA解析コードの検証計算結果について報告する。今回は特に、置換流に及ぼす破断面積の影響や真空容器で複数カ所が破断した場合の熱流動挙動について数値的に検討した。本研究の結果、著者が提案する置換流評価モデルを使って置換流量を高精度で予測できることを確認した。同様に、提案している粒子運動モデルを使って1か所破断時ばかりでなく2か所破断時のダスト飛散挙動を十分予測できることを示した。
高瀬 和之; 功刀 資彰*
Proc. of 5th ASME/JSME Joint Thermal Engineering Conf. (CD-ROM), 8 Pages, 1999/00
核融合炉真空破断(LOVA)時における微粒子ダストの飛散挙動並びに温度差に起因する置換流挙動を予測するための数値解析コードの開発を行っている。今までに、圧縮性流体の式、微小粒子の運動方程式及び置換質量計算式を既存の解析ソルバープログラム内に付加し、LOVA予備解析を実施した。本報は予備解析の結果をまとめたものである。予測した真空容器内の平均圧力と時間の関係は実験値とよく一致し、開発中のコードは十分な計算精度を有することを確認した。また、減圧下におけるダストの移行挙動や置換流によるダストの流出挙動の予測に成功した。今後はダスト衝突・付着モデル等の開発を行うとともに、広範囲な条件で感度計算を行ってコードの予測性能を評価する考えである。
鶴 大悟*; 岡本 孝司*; 斑目 春樹*; 文沢 元雄
日本機械学会論文集,B, 63(615), p.82 - 89, 1997/11
本研究は高温ガス炉スタンドパイプ破断時空気侵入挙動を調べる一環として行ったものである。本研究では空気-ヘリウム置換流の実験を行い、その結果同一の体系で2種類の安定なフローパターンを見いだし、置換流量の予測を考察した。2種類の安定なフローパターンとは、流出ヘリウムが流入空気に引き寄せられないパターン及び流出ヘリウムが流入空気に引き寄せられるパターンである。上昇流と下降流の相互作用である巻き込みに着目し、巻き込み率の測定実験を行った。管路網モデルを用いて置換流量の関係式を導出した結果、実験で得られた巻き込み率のデータより置換流量の予測を可能とした。
平原 裕行*; 坂田 雅美*; 川橋 正昭*; 文沢 元雄
5th Triennial Int. Symp. on Fluid Control,Measurement and Visualization, 2, p.887 - 892, 1997/00
本研究では、一定断面積の容器に仮想的に隔壁を設け、その上部に空気、下部にヘリウムを充填し、隔壁を突然除去したときに生じる流れについて数値解析を行った。流体は非圧縮性気体であり、密度拡散のみを考慮した基礎方程式を導出し、解法はSMAC法を用いた。解析結果をアトウッド数(密度比の無次元数)及びアスペクト比(開口幅と容器幅の比)で整理した。その結果、初期段階では中心部から小さな渦が形成され、混合が促進することが分かり、その後いくつかの上昇プルームと下降プルームが観測された。プルームの移動速度は一次停留値を示すことがあるが、経過時間とともに増加することが分かった。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 関 泰
Journal of Fusion Energy, 16(1-2), p.189 - 194, 1997/00
核融合炉の真空境界が破断した場合、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には容器内外の温度差に起因する置換流が形成される。この置換流によって、放射化ダストの微粒子は炉外に持ち出されるため安全上問題である。そこで、核融合炉真空容器を模擬した縮小簡略モデルを使って、真空境界破断時に発生する置換流挙動について実験的に調べ、次の成果を得た。(1)置換流量は、容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存する。(2)容器上部に1個の破断口がある場合の置換流は対向流になる。また、容器側部に1個の破断口がある場合の置換流は成層流になる。(3)破断口が2個の場合には、一方が流入口、他方が流出口となるため、破断口が1個の場合よりも置換流挙動は急激に進行する。(4)置換流量と経過時間の関係から、置換流挙動は、置換流発生直後の不安定領域、その後の遷移領域、最終的に十分置換が進行した安定領域の3つの領域に大きく分けられる。(5)不安定領域と安定領域に対して、置換流評価のためのフルード数の実験式を導出した。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 小川 益郎; 関 泰
Nuclear Science and Engineering, 125(2), p.223 - 231, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:65.46(Nuclear Science & Technology)核融合炉の真空容器が破断した場合、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には真空容器内外の温度差に起因する浮力駆動型置換流が形成される。この置換流によって、真空容器内に存在する放射化ダストの微粒子やトリチウムは炉外に同伴されることが考えられ、核融合炉安全性の観点から真空破断時の置換流挙動を把握することは大変重要である。そこで、核融合炉のトカマク型真空容器を縮小簡略モデルで模擬した実験装置を使って、作動流体にヘリウムガス(容器内部)、空気(容器外部)を用い、真空破断予備実験を行った。その結果、置換量は破断口の数や真空容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存することがわかった。また、真空容器上部が破断した場合には破断口を通る置換流は対向流となるため置換流挙動は抑制されること、並びに、容器側部が破断した場合には置換流は成層流となるため置換流挙動は比較的スムースに進行することが判明した。さらに、真空容器内の置換量は、破断口径の増加とともに増大し、破断口長さの増加とともに減少することを実験的に明らかにした。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 関 泰
Fusion Technology, 30(3(PT.2B)), p.1459 - 1464, 1996/12
核融合炉の真空容器が破断すると、破断口部に密度差駆動による置換流が形成される。この置換流は放射化したダストを同伴して容器内部から外部へと流れるため、汚染領域の拡大に繋がり、この置換流挙動を把握することは核融合炉の安全上大変重要である。著者らはすでに、核融合炉の真空容器をスケールモデルで模擬した実験装置を使って真空容器破断事象(LOVA)予備実験を行い、破断口位置と置換量との関係を明らかにした。今回は、破断口に直径及び長さの異なる数種類のダクトを取り付けて、破断面積と破断長さが置換流量に及ぼす影響を調べた。その結果、ダクト長さに比例してダクトの摩擦損失が増加するために、置換量は減少することが分かった。また、大口径破断の場合には破断口位置には無関係に置換量は破断面積に比例して増大した。一方、小口径破断の場合には、置換量は破断口位置に依存する傾向を示した。すなわち、真空容器の上部に破断口がある場合には対向流の影響を受けて破断面積の縮小とともに置換量は大きく減少したが、破断口が真空容器側部にある場合には成層流の影響が支配的になり破断面積によらず置換量はほぼ一定値を示した。
高瀬 和之; 功刀 資彰; 小川 益郎; 関 泰
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.317 - 320, 1996/00
核融合炉の真空容器が破断した場合(LOVA)、圧力差による空気置換が行われた後、破断口部には容器内外の温度差に起因する浮力依存型置換流が形成される。この置換流は、放射化物質等を炉外に放出し続けるため、汚染領域の拡大につながる。そこで、核融合炉真空容器を模擬した縮小簡略モデルを使って、作動流体にヘリウムガス(容器内部)、空気(容器外部)を用い、破断口径一定の条件のもとでLOVA模擬実験を行い、破断口の個数及び位置が置換流量に及ぼす影響を調べ、次の成果を得た。(1)置換流量の値は破断口位置には無関係である。(2)置換流量は容器設置面から破断口までの鉛直方向距離に大きく依存する。(3)容器上部に1個の破断口がある場合は破断口を通る置換流は対向流となるため置換流挙動は抑制される。一方、容器側部に一個の破断口がある場合は、流体の密度差によって破断口の上半分より流入し、下半分より流出する置換流挙動を示す。(4)破断口が2個の場合には、一方が流入口、他方が流出口となるため、置換流挙動は破断口が1個の場合よりも急激に進行する。(5)置換流挙動は、遷移領域を除き、置換流のフルード数と経過時間とは比例関係にある。
文沢 元雄; 菱田 誠
可視化情報学会誌, 15(SUPPL.2), p.169 - 172, 1995/10
核熱プラントでは可燃性気体の製造が計画されている。可燃性気体を内蔵する容器又は配管が破損した場合、安全性の見地から、気体の流入・流出挙動を調べることは必要である。このための基礎的研究として、破損配管(傾斜管)でのヘリウム(軽い可燃性気体を模擬)と空気(容器や配管周囲の大気を模擬)の置換流挙動を調べた。流れの可視化はスモークワイヤ法で行い、流量測定は質量変化法を用いて行った。その結果、傾斜管内で上側を軽い気体、下側を重い気体が流れる分離流を形成すること、及び可視化観察による最大流束は質量変化法とピストン流モデルでの解析を組合せた方法で得られた分離流の平均流速の約2倍であることがわかった。
鶴 大悟*; 佐藤 泰*; 班目 春樹*; 岡本 孝司*; 文沢 元雄; 菱田 誠
可視化情報学会誌, 15(SUPPL.1), p.245 - 248, 1995/07
高温ガス炉スタンドパイプ破断時空気浸入事故解明の一環として、矩形の開口流路の気体間置換実験及び液体間置換実験を行った。気体の場合はヘリウムと空気を用いた、液体の場合は水と塩水を用いた。可視化法は気体の場合はマッハツェンダー干渉計、液体の場合は染料を用いた。その結果、複数の流動様式が存在し、それによって置換流量が異なることがわかった。さらに開口流路内での潜り込み、巻き込みが存在し、置換流量に大きな影響を与えていることがわかった。
文沢 元雄; 功刀 資彰; 菱田 誠; 赤松 幹夫*; 藤井 貞夫*; 五十嵐 実*
Nuclear Technology, 110, p.263 - 272, 1995/05
被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)本研究は、高温ガス炉のスタンドパイプ破断時空気浸入事故に関連して行った数値解析である。すなわち、流体物性値の温度依存性を考慮した一般曲線座標系を用いた3次元熱流動解析コードを開発し、以前行った閉空間内置換流についての実験体系へ適用した。数値解析結果は、実験結果と同様に非定常で非対称な流れ場が観測された。
文沢 元雄
Nuclear Technology, 109, p.236 - 245, 1995/02
被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉スタンドパイプ破断時空気浸入挙動解明の一環として、低密度下部領域と高密度上部領域を接続する細い円管状垂直管内で生じる流れの流速を測定する実験を行った。レーザ流速計を用いた測定より、浮力置換流の体積流量を算出する手法を開発した。また半球内自然対流が垂直管での置換流挙動に及ぼす影響も調べた。その結果、垂直管では時間的に空間的に不規則な置換流が生じていること、局所流速分布はレーレー数の増加とともに一山分布から二山分布へ変化すること、冷却半球内面温度が加熱面温度より低い場合は置換する流量は両温度が等しい場合に比べて低下することが分った。
文沢 元雄; 菱田 誠
Nuclear Technology, 109, p.123 - 131, 1995/01
被引用回数:1 パーセンタイル:17.53(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉のスタンドパイプ破断時空気浸入事故に関連して、垂直の環状流路、垂直・傾斜の円管流路をとおるヘリウム・空気置換流実験を行った。またマッハツェンダ干渉計により非定常濃度分布の可視化を行い、流動様式を観察した。その結果、環状流路の内筒が14mm以上(等価直径6mm以下)になると置換流量が低下すること、傾斜円管流路の流動様式は安定した分離流となること、また垂直の環状流路の流動様式は分離流となっている可能性のあることが分った。
平原 裕行*; 川橋 正昭*; 文沢 元雄
第9回数値流体力学シンポジウム講演論文集, 0, p.469 - 470, 1995/00
本研究では、一定管断面積の容器内に仮想の隔壁を設け、その上部に空気、下部にヘリウムを充填し、隔壁を突然除去したときに生ずる流れについて数値解析を行った。その際、密度輸送方程式を含めて非圧縮流れをもとに数値解析を行う手法について検討した。その結果、初期段階では、中心部から小さな渦が形成され、それが成長して進行する。ヘリウムと空気の混合過程は非常に複雑であり、幾つかの上昇プルームと下降プルームが観察された。
文沢 元雄; 菱田 誠
Laser Anemometry 1995 (FED-Vol. 229), 0, p.51 - 56, 1995/00
高温ガス炉スタンドパイプ破断事故時空気浸入挙動解明の一環として、浮力駆動置換流の流量測定を行った。平均値の評価は、流動状況が不規則な上昇及び下降流を呈するので、速度バイアスを考慮して行った。誤差評価は、非正規分布の統計量を調べるのに用いる中心極限定理とStudentのt分布を使用して行った。その結果、置換流の流速分布及び流量を測定でき、レーザー流速計を用いた計測システムとデータ処理プログラムを開発することができた。置換流の配管内分布は、上下容器の温度差が増加すると一山分布から二山分布へ変化することがわかった。また下部容器球面温度が底面温度より低い場合には両者が同じ温度の場合よりも置換流量が低下することが明らかとなった。
川橋 正昭*; 細井 健司*; 平原 裕行*; 福井 大俊*; 文沢 元雄
可視化情報学会誌, 14(54), p.185 - 190, 1994/07
高温ガス炉スタンドパイプ破断事故時の空気浸入挙動解明の一環として、本報では、ヘリウム-空気置換流の可視化実験を行った。置換流の可視化はレーザライトシート法を用い、流速測定はビームスイープ照明法によるスペックル法を用いて行った。その結果、水平開口(垂直管)において生じる捩れ構造の対向置換流および傾斜開口(傾斜管)において生じる二層密度流の構造が明らかとなった。さらに捩れ構造から二層流構造への遷移過程が可視化できた。これらの可視化観察より、置換流量と傾斜角との関係を考察した。
文沢 元雄; 菱田 誠
第4回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集, p.323 - 326, 1994/00
高温ガス炉スタンドパイプ破断時、空気浸入挙動研究の一環として、傾斜管での置換流実験を行った。傾斜管の長さ、テスト容器の大きさ、気体の密度を変化させた場合の質量変化測定及び解析モデルより、傾斜管(円管)の長さと直径比が約5より大きい流路では、無次元置換流量はグラスホフ数で整理できる可能性があることがわかった。
川橋 正昭*; 細井 健司*; 平原 裕行*; 福井 大俊*; 文沢 元雄
Proc. of the 3rd Asian Symp. on Visualization:ASV 94, 0, p.792 - 797, 1994/00
高温ガス炉スタンドパイプ破断事故時空気浸入挙動の解明の一環として、本研究では浮力置換流の挙動を調べた。傾斜した開口管及びテスト容器にレーザライトシートを照明することで可視化し、また置換流量は質量変化法により測定した。その結果、置換流量は時間とともに変化し、傾斜角にも大きく依存することがわかった。また可視化により、傾斜角が30゜以上では成層した分離流となること、傾斜角が15゜の場合は、衝突振動流と分離流の2つの流動様式が混在することが明らかとなった。